コミック イサック

  • 著者: 真刈信二 (著),‎ DOUBLEーS (著)
  • コミック: 1-6巻(2019年現在 続刊中)
  • 出版社: 講談社(アフタヌーンコミックス)
  • 発行年月: 2017/7/21(1巻)

読書メモ

面白いマンガを教えていただきました!管理人の中では『ホークウッド』にならぶ超絶ヒットです! 四半世紀前まではどちらかというと西洋史ものは少女漫画の守備範囲だったと思いますが、近年は西洋中近世もの、しかも骨太でガチに首が飛ぶマンガが非常に増えましたね。それでも時代設定が当サイトの範囲とはややずれるものが多い中、久々にど真ん中です。 なので、連載中ではありますが載せておきます。

ヨーロッパに日本人(と書いてサムライと読む)、という設定、小説ではたしか佐藤賢一の処女作がそれだったかと思いますが、最近では『7人のシェイクスピア』でも言及されていました。仙台人の手前味噌でいえば、慶長遣欧使節資料がユネスコ記憶遺産になったことを受け、「ハポン(japon)姓」のスペイン人にスポットが当たったことも関係しているかなあなんて思ってます。

参考: 河北新報 紙面特集 - 伊達政宗の夢 Vol.11 ハポンさんになった侍たち

それにしてもマンガのクオリティが高い。第一話のテルシオ、そして第三話のホウバー渓谷の美しさといったら! 17世紀風景画や戦争画をよく見ているなあ、という感じがするし、とにかく書き込みが細かく動きがあり「シーン」の描き方も上手い。台詞があまり多くないので読み飛ばしそうになるけれど、もったいないのでじっくり見るべき質の高さです。いやもうこれだけのクオリティであれば、弓とか攻城塔とか世紀単位の過去の遺物が出てきたって、そんな細かいことどうでもいいやって気になりますもん(笑)。

しかし三十年戦争、無理やり出した感のある女子、地味すぎる設定…到底万人受けしなさそう。管理人はものすごく好きですが、どこまで続くかちょっぴり心配…。

なお、以下は2018年の企画サイト『三十年戦争 400年企画』に書いた紹介記事です。2018年限りの活動なので、5巻までの内容となっています。掲載は2019年いっぱい。

『イサック』と「プファルツ遠征」/その舞台と登場人物