世界史史料<5>ヨーロッパ世界の成立と膨張―17世紀まで
- 歴史学研究会編: 近江吉明 森田安一
- 出版社: 岩波書店
- ページ数: 390p
- 発行年月: 2007年6月
- 定価: 4,000円+税
読書メモ
「世界史研究・教育のスタンダード文献」を謳うとおり、日本語による史料一覧です。それぞれ出典や註、解説がついているのも嬉しい。八十年戦争関連の史料は大体下記のものでしょうか。以下は、管理人によるピックアップです。
第4章 主権国家への道―16・17世紀
第3節 スイス・オランダ―地域連合から独立国家へ- 183 フェリペ二世の宗教政策(16世紀後半)
- フェリペ二世からパルマ公妃へ「セゴビアからの手紙」(1565/10/17)
- 184 オランダの独立(十六世紀後半)
- ヘントの和平(1576/11/8)第四条、第五条
- ユトレヒト同盟(1579/1/23)第十三条
- 185 フェリペ二世の退位(1581年)
- ネーデルランデン全国議会の布告(1581/7/26)
- 186 国際法の芽生え(17世紀初め)
- H.グロティウス著『海洋自由論』(1614年)第一章、第五章、第十三章
- 188 アントウェルペンの聖像破壊運動(1566年)
- ヘーラールト・ブラント『宗教改革史』(1671年)
とはいっても、これらの史料の全文ではなく一部しか訳されていないものが大半です。たとえば、「ユトレヒト同盟」は全二十六条ありますが、ここで紹介されているのは十三条のみ。ネーデルランドの「反乱」については、英語の史料「Texts Concerning the Revolt of the Netherlands」が出ていますので、併読すると良いでしょう。
ほかにも、同時代の有名なものは大抵網羅してあります。たとえば下記などなど。
- ルター『九十五か条の掲題』
- アウグスブルクの宗教和議
- トリエント公会議
- ナントの勅令
- 権利の請願
- ウェストファリア条約
- チャールズ一世の死刑判決文
- 航海法
- ポツダム勅令